新潟食料農業大学でコロナ禍における実習「手植えで稲と向き合う田植え」を実施
新潟食料農業大学(新潟県胎内市)は14日、同学の1年生と全教職員で手植えによる田植えを行った。
2018年に開学した新潟食料農業大学は毎年、手植えによる田植えの実習を行っていたが、昨年は新型コロナウイルス感染症感染拡大により中止となった。本年は十分な感染症対策を講じた上で実施する。
4月に同学へ入学した1年生は毎週金曜日、「農学基礎実習」の中でどのように作物を栽培するのか、また生育していく仕組みについて実習を行っている。
米は自然環境に左右され、高温障害、台風被害、毎年変わる雨量や日照時間の中で、自然と共に生育するため、栽培は簡単ではないということを学生に認識してもらうとともに、手植えで行うことで生命が育つことを学生自身に体験してもらう目的がある。
同学の副学長の中井裕氏は、「手植えで田植えを行うことによって古来の日本の農業を考えるというところからスタートし、日本の食料産業の基盤をしっかりと考え直してほしいと思う」と話した。
田植えは新型コロナウイルス感染症感染防止対策のため、同学の1年生166名が前半グループと後半グループに別れ、密にならないよう隣と間隔を空け、スタートのタイミングをずらすなどして進められた。
水田に入った学生達は、慣れない足場に苦戦しながらも楽しみながら苗を植える様子が見られた。
田植えを終えた学生は、「機械で田植えをする現代で、手で苗を植える機会はなかなかないので良い経験になった」「足が抜けなかったり、歩き辛かったりもしたが楽しかった」と感想を述べていた。