コジマタケヒロのアルビ日記2023 Vol.22 藤原奏哉 「成長欲求」

アルビレックス新潟の藤原奏哉選手

「今季、ここまで今まで対戦したことのない、それぞれ特徴ある選手と戦ってきました。試合を重ねるごとに、そういった選手たちにどう対応したらいいのかということが自分の中で整理できて止めることもできるようになったと思う。また連携というところでもボランチやセンターバックの選手と声を掛け合うことで、確実に失点数を減らすことができたというのは、今季の収穫だったと思います」

雨の中で行われた11月28日の聖籠での練習後、話を聞いたのは、右サイドバックとして着実に結果を出し続けている藤原奏哉選手。第32節・ホームでのFC東京戦(△0-0)ではアダイウトン、続く第33節の横浜FC戦(△0-0)ではエウベルと優れた個の力を持つ外国籍選手を見事に封じ込め、無失点につながる好パフォーマンスを披露した。

「全部抑えることは難しいとは思います。しかし、一回でもやられてしまうと失点につながるような、決定的なチャンスをつくられることもあるので、突破やクロス、シュートはさせないというところは今後も突き詰めていきたいと思っています」

最近、チームを取材していて、選手や監督の口からよく出てくるワードがある。

それは「スタンダードが上がっている」

例えば、同じ日の囲み会見で松橋力蔵監督はこんなことを話してくれた。
「選手個々の能力、本来持っている力というものが上がってきているのは間違いない。スタンダードがかなり上がっていると思います。〜中略〜勝点を取る状況というのは色々な状況がありますが、戦い方の柔軟性というよりも個人個人の選手の能力の向上と組織としての柔軟性をマッチングしたときにさまざまな対応ができると思います」

前半戦が4勝5分8敗、後半戦は最終節を残して6勝7分3敗。
数字を見れば、松橋監督の言葉もうなずける。

「選手それぞれが成長したいと思う気持ちを持っている。加えて、チームが安定しているから個人の力が出しやすい。そして個人の力がしっかりと出せているからチームがまとまっている。そういった循環というか、チームとしての体制ができているように思います。今季の前半戦は、後ろからのビルドアップにこだわりすぎた部分がありました。それがだんだんと相手を裏返す意味でのロングボールを戦術的に使うなど、チームとしてはっきりとしてきた部分があるのが後半戦。今季の自分自身を振り返ると、攻撃面で得点でもアシストもそうだけど、一発で局面を変えるプレーをしなければいけない。最近はクロスを上げる機会も多いので、いい精度のボールを上げて、アシストできるような選手にならないと相手のチームも怖くないはず。自分自身が変わらないといけない部分は、そこだと思います」(藤原選手)

今週末、12月3日にはホームにC大阪を迎えて、最終戦が行われる。

「もし試合に出たなら、守備では周りと連携をとって、相手の特徴も捉えながら守りたい。しかし、リスク管理も大事ですが、点を取るために果敢に上がっていくことも必要だと思っています。最近、チームとして得点が取れていないので、僕自身、前半から点を取りに行く姿勢を見せて、先制して、試合運びが自分たちにとって楽になるような展開にしたいと思います。ホームでの最終戦、今年一年J1でやってきたことを、より多くのサポーターの方に見てもらいたいし、勝てていないけれど、今、チームにはいい流れができていると思います。締めくくる意味でも必ず勝って来季につなげたいと思います」(藤原選手)

集大成の最終節まであと5日。

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