【終活】ながおかまちなかキャンパスで、終活セミナー 20人を超える市民の参加
葬式や墓の準備、財産整理や相続などの法的手続きなど、自身が死んだ後に心配りをしておかなければならないことは意外と多い。こういった一連の手続きを、自身の死後に、家族や友人・知人などが、揉めたり困ったりすることなく、生前に整理して置いたり、あらかじめ意思表示しておくことが重要となる。そういった人生の最期に向けて行う活動、事前準備のことを「終活」という。「終活」に取り組むことで、「今」の自分自身を見つめ直し、終末期に向けた資産運用の仕方や、住まいの整理、趣味の充実などにも、自然と活かされる。そして、終活の第一歩となるのが、「エンディングノート」である。家族にメッセージを残したり、身辺整理をしたりとさまざまな目的で使われている。
そんな終活の方法を知ってもらおうと、新潟県長岡市にあるまちなかキャンパスでは11月29日、アークベルグループ(新潟市、北村芳明代表取締役)から、フューネラルアドバイザーで、一級葬祭ディレクターの川崎菜々緒さんを講師とし迎え、生活カフェ「終活のすすめ -エンディングノートで整理しよう-」を実施した。長岡市民を中心に、終活やエンディングノートの作成に関心のある26人が参加した。
講座では、同社が製作しているエンディングノートを広げながら、事前に参加者から集めた質問に回答する形で進行した。葬儀の際に誰を呼ぶかということにも関係してくる家系図の書き方や、意外と見落とされることが多い家紋、相続や遺言書の書き方、散骨の仕方など、終活に関する様々なテーマで話が進められた。
長岡市内から講座に参加した吉野智美さん(40代)は、知り合いが若くして亡くなったことがきっかけで、終活やエンディングノートの書き方に関心を持ち始めたという。自分が死んだときにどうすればよいかという問題意識を持ちながら、今回の講座を聞いていたという。「聞き足りないところもあったけど、話が聞けて良かった」と語った。
また、同じく長岡市内から参加した大野祐樹さん(59歳)は、「来年で定年を迎える。そろそろ考え始めないといけないな」と感じ、参加したという。講座の内容を聞き、「今からしっかりやっておかなければならないんだなと感じた」という。講座のなかで、エンディングノートは一年に一回は見直すべきであるとされたことについて触れ、「その通りだと思う。改めて勉強になった」と述べた。
講師を務めた川崎菜々緒さんは、「今まで20分程度のセミナーなどをやったこともあるが、こんなに終活に興味がある人がいるとは思わなかった」と、講師を務めた感想を述べた。
(記事・撮影 湯本泰隆)