大東建託株式会社が居住満足度調査結果発表、新潟市中央区が甲信越版の住みたい街ランキング1位に
大東建託株式会社は過去最大級の居住満足度調査を行い、「街の住みここちランキング2021」、「住みたい街ランキング2021」の甲信越版と新潟県版を19日のオンライン記者発表会で公表した。
甲信越版の「住みここちランキング」では、新潟市西区が偏差値65.0、評点67.0と4位(昨年2位)となった。大東建託株式会社賃貸未来研究所の宗健所長はこの結果に関して「全国的な傾向でもあるが、中心街よりもその周辺の土地や、大学などが存在する土地の方が評価が高くなる傾向にある」と説明する。
1位は2年連続で山梨県庄和町で偏差値75.3。区画整理により整備された住環境や大型商業施設と高速のICがある利便性のよさが評価された。また、長野県が軽井沢町と佐久市の中間に位置するほどよい利便性のよさと物価の安さで評価が高い御代田町が2位、地域の魅力を活かした観光まちづくりの小布施町が5位だった。
「住みたい街ランキング」では、2年連続で新潟県新潟市中央区が1位。生活利便性と交通利便性の評価が高さが評価された。2位は長野県の県庁所在地である長野県長野市、3位は住みここちでも3位の長野県松本市だった。
「住みここちトップ10自治体」には、新潟県新潟市西区が4位、新潟県新潟市中央区が7位、新潟県新潟市江南区が9位でランクイン。因子別では、「物価家賃」では新潟県妙高市が3位、「自然観光」では新潟県佐渡市が2位だった。一方、調査では「住みたい街が特にない」が55.7%、「今住んでいる街に住み続けたい」が19.6%で合計75.3%と、昨年に引き続き今住んでいる街を評価する結果となった。
新潟県内の「住みたい街ランキング」は、1位と2位はそれぞれ昨年と変わらず新潟市中央区と長岡市。新潟市中央区は得票数107票で得票率3.8%と2位の長岡市に大きく差をつけた。また、3位は新潟市西区で、昨年の5位からランクアップした。一方で、新潟県内のランキングでも「住みたい街が特にない」が54.8%、「今住んでいる街に住み続けたい」が19.6%と今住んでいる街を評価する人が多数を占めた。
宗所長は首都圏版や北関東版などの今回の調査を総括して「新型コロナウイルスの影響による郊外志向がよく言われるが、2020年の調査結果とは大きく変わることが無かった。一方で、『コロナをきっかけに住んでいる街を見直した』と回答する人が7割を占めており、家の周辺での時間が増えたことで今住んでいる土地を再発見するということが、新型コロナの居住地へ対する最大の影響だと考えられる」とコメントした。
また、人間関係が密接な土地よりも「地元の人間でなくても溶け込みやすい」、または移住者が元々多く移住しやすい土地が住みたい街として順位を上げているという。また長野県内など、合併が少なく自治体の特徴が出やすい街もランキングで評価される傾向にあるようだ。