【環境省が重点区域を指定】新潟県新発田市で発見された野鳥の死亡個体から鳥インフル陽性が確認される
新潟県は12月5日、新潟県新発田市で発見されたコハクチョウ1羽の死亡個体からA型鳥インフルエンザウイルス遺伝子の陽性反応が確認されたことを受け、新潟県庁において情報連絡室会議を開催した。
11月28日、新発田市でコハクチョウ1羽の死亡個体を県が回収。12月1日に県が検査機関において鳥インフルエンザウイルス遺伝子の簡易検査を実施したところ陰性だった。
その後、12月4日に環境省が発見されたコハクチョウの死亡個体を国立環境研究所で遺伝子検査を実施したところ、死亡個体からA型鳥インフルエンザ遺伝子の陽性反応が確認された(病原性未確定)。この結果を受け、環境省はコハクチョウの死亡個体が回収された地点の半径10キロメートル圏内を「野鳥監視重点区域」に指定した。
県では今後、当該区域内における野鳥の監視を強化するという。また、当該区域内の養鶏場に対し異常がないことを確認し、防疫対策の再徹底を指導した。加えて、県内すべての養鶏場(110農場)に対し、情報提供を行うとともに、防疫対策(関係者以外の立入制限、防鳥ネット設置、農場敷地や車両の消毒、専用の衣服と長靴の使用など)を徹底するように注意喚起を行った。
なお、死亡個体が発見された周辺の農場では12月5日現在、異常は確認されていない。
また、現時点では遺伝子検査により陽性が確認された段階であるため、病原性は未確定であり、高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたわけではない。
新潟県農林水産部の仲山美樹子畜産課長は、「ウイルスが農場に入らないようにできることを色々と組み合わせてリスクを下げて頂きたい。例えば、消毒や靴の履き替えといったことを徹底していただきたい」と危機感を語った。
今年度はすでに北海道をはじめとした10都道県(44事例)で野鳥から高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されており、全国の対応レベルは最も高いレベル3となっている。
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