【キシャメシ】煮干しを極めた濃厚な一杯、「中華そば 石黒」(新潟市中央区)
12月15日、新潟市内。昨日の冬晴れから一転、冷たい雨が降りしきっている。午前の取材を終え自動車に戻ると、車内はすっかり冷えていた。せめて昼食ぐらいは温かいものが食べたい。そんなことを思いながら弁天線を走る。
この辺りはラーメン屋が多い。さてどこにしようか、と通りを眺めていると「極」の文字が踊る旗が目に入った。続く「濃厚」と「にぼ(煮干し)」の文字にも心が惹かれる。「中華そば 石黒」、今日はこちらにしよう。
注文は食券方式。発券機の画面には看板商品らしい2品と、それぞれのトッピング版が大きく表示されている。初めて入るので、ここはやはり定番らしい「極にぼ」を注文した。セルフサービスのお冷とおしぼりをテーブルへ並べて、待つ。
やってきたのは予想外に上品な見た目の一杯。だが、とろみのあるスープから漂う香りは濃厚だ。
まずは麺を一口。なるほど、想像以上だ。鶏と豚の濃厚な旨味とともに、煮干しの香りが口から鼻へ抜ける。それでいて香りや塩味がキツすぎるということもなく、全体的にまろやか。後味も、煮干し特有の嫌なクセがなく意外なほどスッキリとしている。「煮干しを極めた」と掲げる看板に偽りなしである。
完食し、ふと壁に貼られている写真を眺めてみる。雑誌掲載時のもののようだが、その中に「辛にぼ」という文字を発見。メニューをよく見ていなかったので存在に気がつかなかったが、確かにこの濃厚さに辛味はよく合いそうだ。
次回から使える100円券も貰った。病みつきになる一杯。今度は「辛にぼ」を目当てに来てみようか。
【グーグルマップ 中華そば 石黒】
(編集部・T)
【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。