新潟県警が糸魚川市係長を官製談合防止違反などの容疑で逮捕
新潟県警は19日夜、糸魚川市職員を官製談合防止違反等の容疑で逮捕し、糸魚川市役所庁舎で同日21時頃から24時頃までの間、家宅捜索が行われた。新糸魚川市になってからの談合事件は初めて。
逮捕されたのは、糸魚川産業部都市政策課建設係の久保田雅樹係長(48歳)。
容疑は、えちごトキめき鉄道の新駅公衆トイレ整備工事(工事場所・押上1丁目地内)の制限付き一般競争入札に関して、業者に対し工事価格を教示し、工事価格に近い1,900万円で落札させた官製談合防止法違反等の疑い。
糸魚川市は、警察の調査には全面的に協力するとともに事実関係を把握の上、厳正に対処していくとしている。近日中に糸魚川市議会に説明する予定。
糸魚川市の米田徹市長は記者会見で、「今後捜査がどう進んでくのか分からない。戸惑いがあり、驚いている」と話し、自身の進退問題については明言を避けた。「(談合事件)は当市にはないものと考えていた。残念であり、遺憾だ」とも話した。
また、米田市長は、「(同じ事件で逮捕者が出た糸魚川市内の建設会社)猪又建設の社長とは糸魚川商工会議所の会頭として会うことはあるが、会社の社長として会うことはほとんどない」と話した。
久保田容疑者は一昨日まで市役所に勤務していた。昨日は私用で休暇を取っていたという。糸魚川市では、久保田容疑者が起訴されれば一定の処分をするとの見解を示した。
なお、市役所本庁舎のトイレ改修工事は今年1月に不正のおそれがあるとの第3者から連絡があり、警察に相談するとともに入札を中止していたが、糸魚川市ではこの件と今回の逮捕事案とは関係性は分からないとしている。