【再生可能エネルギー】「豪雪地でも設置できる太陽光発電システム」 令和5年度第2回妙高市SDGs普及啓発ウェビナー
新潟県妙高市はこのほど、雪国型太陽光発電に関して太陽光生活研究所(兵庫県)所長の高嶋健氏を講師に迎え、令和5年度第2回妙高市SDGs普及啓発ウェビナーを妙高市役所本庁舎1階コラボホールとオンライン(zoom)で開催。会場50人、オンライン40人の計90人が参加した。
高嶋所長は、豪雪に対応するハイブリッド太陽光発電システムを開発し、雪国での太陽光発電システムの在り方や改善点などを研究している。この日は、「雪国型太陽光発電について ~豪雪地・妙高から新たな挑戦~」と題し、約90分講演した。
雪国における太陽光発電は、積雪による発電量の低下などの課題があるが、この講演では雪国での太陽光発電の課題とその克服に向けた取り組みについて、先進的な事例を交えて紹介。また、妙高市の「壁面斜め置き型太陽光発電」などの補助制度についても紹介があった。
高嶋所長は、「COP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)で、世界は温暖化阻止に向けより強い関心と結束が強まりつつあり、化石燃料からの脱却に向けて世界が動き始めた。日本は2030年に脱炭素50%の国際公約を掲げている。また、改正温対法を基に、2030年に脱炭素50%の実現に向けて国策として推進している。一方、妙高市のエネルギー支出は年間200億円から250億円だ。できる限り多くの再エネを導入し、年間最大250億円の地産地消、再エネ事業の可能性がある。新しい地域基幹事業として興せないだろうか。妙高市は脱炭素・重点加速化補助事業を取得している。補助事業をテコに再エネを導入してはどうか」と話した。
また、「太陽光発電は最も安価な電源の1つだ。日本の国土の51%は豪雪地域で約2,000万人の人々が暮らしている実情がある。雪国の脱炭素、再エネ導入はCN(カーボンニュートラル)2050実現のための必須条件。壁面設置、急斜度屋根などの雪をいなす太陽光発電システムがあり、豪雪地でも設置できる (メーカー保証が付保される) 太陽光発電システムが登場してきた。2024年は雪国太陽光・普及元年にしたい。太陽光生活研究所は、妙高市の建設事業者、電気設備事業者に協力し、雪国太陽光の導入や販売促進を支援します」と語った。