【差別化戦略】10年後めどに売上高70億円で業界首位狙う ミタカ(新潟県柏崎市)の秋山政一会長に聞く(下)

ミタカ創業者の秋山政一会長

 

業界破格の10 年保証

――どうやって新規開拓や顧客を増やしてきましたか?

他社ではフロンガスのガス漏れといった事故がよくありますが、弊社はほとんどありません。13年ほど前から、メーカー保証2年のところを弊社施工冷凍空調冷媒配管設備からのガス漏れと圧縮器は10 年保証としています。最初は万が一のことを考えて保険に入りましたが、事故がないのでやめました。きちんと施工して、メンテナンスをしていれば事故は起きないものなのです。

冷媒配管は人間の体に例えると血管と同じ。施工が悪いと配管にカスがたまって詰まったり、管を傷めて事故が起きたりします。そんな状況で運転していると、心臓に当たるコンプレッサーも壊れてしまいます。家庭用冷蔵庫が10 年で壊れるなんてまずないですよね。それと同じで、しっかり施工すれば壊れないのです。だから、当社は外注を極力使わずに社員自らによる施工を行うのです。下請けを使う業者が3日かかるところを当社なら1日で施工することも可能で、施工ミスもありません。

また、メーカーのサービス担当者は当然ながら、そのメーカーの設備しか直しません。しかし、弊社ではすべてメーカーの修理ができます。ここが弊社の強みです。そのためには技術力が必要ですが、弊社には管工事施工管理技士や、冷凍空気調和機器施工などの資格保有者がたくさんおり、上越営業所近くのテクノスクールなどでの資格取得も奨励しています。

 

「年間2億円ペースで伸ばす」

−−今後の目標をお聞かせ下さい。

全国的にもトップレベルの施工技術と無風低温庫を軸に、メーカー機能を持った冷凍、空調設備業者として、業界トップの売上高を達成したいです。最近は、冷凍冷蔵設備を使う企業が食品関連企業だけでなく、精密機械工場や運送業者、福祉施設などに拡大しています。お客様のニーズの変化にいち早く対応しながら、売上を伸ばしていきたいです。

現在、弊社は業界3位で、トップの売上高は約70億円です。1位、2位の会社はここ10年の売り上げは伸びていません。弊社は年間2億円ペースで伸ばしているので、10数年後に日本一になりたいです。

上越営業所

 

(文・撮影 梅川康輝)

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