【キシャメシ】衝撃の体験!?新潟の寒さがぶっ飛ぶ一品「背脂マーボー麺」
冬至が過ぎ、クリスマスも終わった12月26日。朝のラジオでは、ユニコーンの「雪の降る町」が流れていた。
見慣れた町に今年も雪が降る・・・。
あと何日かで今年も終わるから・・・。
先週末に降ったドカ雪が路肩にはたくさん残る新潟市中央区。本格的な冬らしい低い気温と、年末を感じる空気感。これ以上ハマる曲は他にない。
そんな気候と町の雰囲気のせいか、「ラーメン食べて温まりたい」と思い、以前から気になっていたラーメン屋へ向かった。
新潟駅南口から徒歩約7分。通称「笹出線」から少し小路を入ったところにあるラーメン屋「麺や忍」。
以前、友人から「ここのマーボー麺はガチ」と聞いていた店。今回ようやく訪れることができた。
店の前には「背脂マーボー麺」ののぼりが揺らめいている。「マーボー麺」が一番の推しだという事を確認。しかも「背脂」ということで、給油もできるときた。
温まることができるラーメンに出会えることが約束されているようだ。期待を膨らませて暖簾をくぐった。
食券システムの「麺や忍」。一番上に赤い背景文字で「背脂マーボー麺」のボタン。そのとなりには「汁なし背脂マーボー麺」。どちらも税込850円だ。
その下には、「らーめん」「ちゃーしゅーめん」「岩のりらーめん」ながラインナップ。
初来店の記者は、どう見ても定番である「背脂マーボー麺」を購入。カウンター席に座り、到着を待つ。
「おまたせしました。背脂マーボー麺です」
ラーメン丼ぶりの表層に浮かぶ麻婆豆腐と背脂。個性の強さを感じる見た目だ。
そしてフワッとある香りが漂ってきた。・・・山椒だ!
ラーメン中央に乗っているネギをよく見ると、山椒が降りかかっていることに気付いた。
何を隠そう、記者は大の山椒好き。予想すらしていなかった突然の出会いにテンションが上がった。
いただきます。
スープを口に入れた瞬間、くぅーーーーーっ!と唸った。
絶妙な旨味が詰まった辛さの、やや濃い味のスープが口の中を一気に支配した。そして山椒の味・・・というか刺激もしっかりと効かせてきやがる。
「とんがっている」そう感じた。大衆ウケするラーメンのではない。好きな人はめちゃくちゃ好き(苦手な人は苦手)という類のラーメンだ。
こんなラーメンには久しぶりに出会った気がした。
くぅーーーーーっ!を心の中で連発させながら、背脂マーボー麺を喰らった記者。
「癖になる辛さ」という表現をよく耳にするが、この背脂マーボー麺は「忘れられなくなりそうな辛さ」だと思った。それほどにパンチが効いている。
ヤバい。大好きな山椒の存在感がヤバい。香りだけでなく、しっかりと舌を痺れさせてきやがった。
これこれ。この痺れを待っていた。
食べ終わる頃には体が温まったどころか額に汗が滲んできた。
「ごちそうさまでした」
ダウンジャケットを着る気にならず、肩にひっかけて店外へ。すると冬本番にもかかわらず、心地い涼しさを感じる町に変わったのだ。
麺や忍の「背脂マーボー麺」は、単なるの食事ではなく、「体験だ」と感じた。
辛いもの好きの人。そして山椒好きの人は特に、この「体験」を確かめていただきたい。
(記者N)
【麺や忍】
新潟県新潟市中央区米山4丁目1-1 伏見ビル2
<グーグルマップより>
【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。
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