【村上新聞】国指定「村上祭りの屋台行事」 ユネスコ無形文化遺産追加申請へ 村上の伝統と誇り世界へ
11月18日に開催された文化庁の文化審議会無形文化遺産部会において、国指定重要無形民俗文化財(2018年指定)の「村上祭りの屋台行事」がほかの3件とともに、2023年度のユネスコ無形文化遺産への追加対象候補として選定された。すでに同文化遺産になっている33件の「山・鉾・屋台行事」に追加されるものだ。
毎年7月6日、7日に行われる「村上大祭」は、村上藩主が西奈彌羽黒神社を見下ろすのは恐れ多いとして、臥牛山の中腹から現在の場所に遷座したことを祝い、大町の人たちが大八車に太鼓を積んで町中を練り歩いたのが始まりだと伝えられている。
「村上祭りの屋台行事」は神輿の渡御に合わせて、笠鉾、荒馬と呼ばれる武者装束の行列などとともに19基の屋台が旧村上城下を巡行する。屋台はお囃子を伴う二層二輪の形式の構造でしゃぎり屋台、囃子屋台、にわか屋台の三つの形式がある。
追加されるほかの3件は、「常陸大津の御船祭」放生津八万宮祭の曳山・築山行事」「大津祭の曳山行事」。
この提案については,無形文化遺産保護条約関係省庁連絡会議において審議の上,了承を得られれば,3月末までにユネスコに提案書を提出する予定になっている。その後、2025年10月ころ評価機関による勧告が行われ、同11月ころに政府間委員会において審議・決定される見通しだ。
村上まつり保存会の渡辺明会長は「いよいよ村上祭りが世界に認められるときがくる。地域にとっても関係者にとっても誇り高い祭になる。人不足などの課題もあるがこれから100年、200年続く祭りにしていきたい」と話し、同神社の江見尚行宮司は「村上大祭はあと10年で400年の節目を迎える。その間にユネスコ無形文化遺産に登録されればこれほど嬉しいことはない。未来につながるように盛り上げていきたい」と喜びを語った。
【村上新聞 記事】
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