【にいがた総おどり2023岩上寛P×松浦晃久Pインタビュー】人生と魂をかけて祭りを後世に残す『踊れる実行委員会』(再掲載)

総合プロデューサーの岩上寛氏(左)、音楽プロデューサーの松浦晃久氏(右)

掲載日 2023年9月10日

『踊れ、未知なる冒険へ』と冠された「にいがた総おどり2023」。今年の演舞スケジュールは9月16、17、18日の3日間で組まれている。開催に先駆けて総合プロデューサーの岩上寛氏(42歳)、音楽プロデューサーの松浦晃久氏(59歳)に「総おどり」を存分に語っていただいた。(以下は敬称略)

―今回は新型コロナウィルスも5類に移行し、実質のコロナ明け。4年ぶりの制限のないフル開催となる「にいがた総おどり2023」の見どころを教えて下さい。

「いっぱいありますよ!」(岩上、松浦、口を揃えて)

岩上「今回は2会場増えて全部で9会場になります。これまでの万代シテイ十字路、万代シテイ2F、新潟駅南口広場、古町6番町、古町7番町、新潟ふるさと村、万代テラスの7会場(古町5番町は今回、参加者の待機エリアに)に、新潟都心まちづくり「にいがた2㎞」の圏域にある「東大通ミニサテライト会場」と「朱鷺メッセ最上階Befcoばかうけ展望室会場」が加わります。会場が増えるので運営は大変ですが、参加者は喜んでいるので、その分、気持ちが乗った演舞が見られるはず」

―見所は、やはり夜のフィナーレですか?

岩上「もちろんフィナーレも素晴らしいが、フィナーレだけでなく昼間のプログラムも見どころで、お子さんや近所の方、友人なども参加されている観客の方も多いので昼間のプログラムを観てもらって、そこに生まれる横の広がりを大切にしてもらいたい。小さな繋がりから接点になってもらえると有難い」

写真中央で演舞をリードする岩上寛総合プロデューサー

松浦「タイムスケジュールが優先となって、なかなかパンフレットだけでは魅力を伝える事が出来ないので、公式ホームページやYouTube動画などをぜひ参考にしてもらいたい。今年は万代シティの飲食ブースを見直して充実を考えています。キッチンカーなどの出店もあるので、踊ったり、観たり、食べたり飲んだりと多様に楽しめるし、テントもあれば雨もしのげる。今回は『観て下さる方の過ごしやすさ』にも挑戦しているので、是非感じていただきたい」

―お二人がにいがた総おどりに最初に携わることとなったきっかけを教えてください。

岩上「大学時代に現実行委員会長の能登に誘われたこと。『お祭り創ろうよ』と言われて(笑)。音楽面では現代よさこいの生みの親、國友須賀さんと松浦さんから楽曲を創ってもらったところが、実質のスタート」

松浦「國友さんと私で音楽を創らせていただいたのがきっかけで。先に楽曲を提供して、にいがた総おどり当日に初めて(岩上)寛たちと出会ってからまさか20年以上の付き合いになるとは思っていなかった」

―にいがた総おどりが目指す、世界の祭りやイベントは何ですか。

岩上「イギリスのエディンバラ国際フェスティバルとエディンバラ・フェスティバル・フリンジ。世界で一番大きな参加型のフェスティバルで、1カ月間にわたって、にいがた総おどりとアートミックスジャパンを足したような祭りをやり続ける。この祭りのテーマ『人間性の開花』や集まった参加者同士で、新しいダンスが生まれてお互いにいい刺激が生まれるという光景に魅かれる。にいがた総おどりも常に何か新しい刺激とチャレンジが、これからも必要だと思う」

―スタートと現状と課題。これから祭り文化として残して行くために必要なことはありますか?

岩上「初回の2002年度は50団体ほどの参加だったのが、現在ではコロナ禍を乗り越えて3日間で延べ18都道府県から254団体が参加してもらっている。9会場となった2023年の今年が、過去最大規模となっていることを知ってもらいたい。近年の観客数は20万人で、その内訳は県内85%、県外客が15%。全国的に見ても県外客が15%というのは誇って良い数字だと考えている。さらに会場を増やし、参加者を増やしていきたい。文化を残して行くには、次世代の若者たちに如何に伝えていくかにかかっている」

―にいがた総おどりが市民に浸透していった理由は?

岩上「『踊れる実行委員会』として自分たちで踊りもするし、「お祭り創ろうよ!」と普及活動も行ってきた。踊り手として参加者の気持ちも分かるし、お祭りを運営する観点からもこれからどのように運営していけばいいのか考えることが出来たというところに理由があると思う。これからもお祭りに加え、親子教室など年間を通してイベントをするなど、『誰でも参加できるお祭りなんだよ』とこれまで関連がなかった方々にも参加者と一緒に文化を広げていきたい」

―これまで運営してきて一番苦労したことは何ですか?

岩上、松浦、口を揃えて「今です。毎年大変です(笑)」

松浦「毎年大変だし、まだ通過点でしかない。祭りを創ることで結果、影響を受ける人や人生が少し豊かになっていくことを願っている」

―岩上さんは2代目の総合プロデューサーとして2年目ですが、新しく挑戦していることや今後の夢などありますか?

岩上「にいがた総おどりをやり続けることで、日本の祭りとしての地位を確立させる。それを人生をかけてやっている。『にいがた総おどりを世界に広げていきたい』『万代シティにも全世界の国旗を飾りたい!』、また続けることで『文化を後世に継承していきたい』など夢はいくつもある」

―お二人もにいがた総おどりに携わって人生変わったことなどありますか?実行委員をやることで周囲に与える影響などありますか?

岩上「お祭りのテーマが『次の世代に受け継ぐ心』。20年携わって、この間に自分にも子どもが出来たり人生観は変わった。だけどこのお祭りをちょっと背伸びしてやることで、自分らしい人生になっていく。その姿を次世代を担う子どもたちに見せて、文化も人材も継承していきたい」

松浦「ひと文字で表現するなら『極』。年齢も59歳になるし、そういう意味でもそろそろ人生の集大成。現場、音響監督だけでなく広報や今回のキャッチコピーも担当していて自分自身の経験を極める。その為には、意識も変わらなくてはいけない。もっとシビアに、もっとスピード感を持って、もっと精度を上げなくてはいけない。そこはプロフェッショナルの仕事をしてきたつもり」

にいがた総おどり2023テーマ『踊れ、未知なる冒険へ』このキャッチコピーの様に毎回が新しい挑戦と集大成。まさに見どころ満載。当日も期待して観たいところだ。

 

2022年のイベント動画ニュース

2022年昨年の動画

にいがた総おどり公式ページ

【単独インタビュー】3年ぶりのフル開催を実現したにいがた総おどり、総合プロデューサー岩上寛氏

【インタビュー】国内屈指のサウンドプロデューサー・松浦晃久氏が語る、成功する表現者の共通点と新潟県で成し遂げたいこと

 

文・写真・インタビュアー伊舞静華
撮影・監修・伊藤直樹
協賛:有限会社にいがた経済新聞社

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