【めぐみさん拉致現場視察】林芳正官房長官が新潟入り「46年は痛恨の極み」、自民党不祥事にも質問飛ぶ
林芳正官房長官兼拉致問題担当相が、46年前に当時中学1年生の横田めぐみさんが北朝鮮工作員に拉致された現場となる、新潟市中央区の通学路を視察するため新潟入りした。
林官房長官ら政府一行は12月28日13時ごろ、横田めぐみさんが当時通っていた新潟市立寄居中学校に到着。そこから当時の道順をたどり、山田知裕新潟県警本部長の説明に耳を傾けながら、拉致現場となる海岸まで歩を進めた。
視察後の会見で林官房長官は「(担当大臣に)就任して2日後に横田早紀恵さんほか拉致被害者のご家族とお会いし、なるべく早く現場を見たいと希望していた。実際に自分の足で歩いてみると、まさにこの場所が拉致現場になったのかと改めて実感する。どこにでもある閑静な住宅街で、わが国の主権と国民の生命・安全にかかわる重大な事案が起きた。冷たい日本海の向こうに連れ去られたまま46年がたったのは痛恨の極み。被害者のご家族も高齢になられ、時間の制約がある中で一刻も早い解決がなされるべき」と話した。
「総理は日朝ピョンヤン宣言に基づいて両国間の包括的な問題解決をし、日朝の新しい歴史を築いていくという決意がある。早期に日朝首脳会談を実現すべく、総理直轄でハイレベルな協議を行ていくと話している。政府としても引き続き発信していきたい」と政府としての拉致問題解決姿勢にも言及した。
また、この日は奇しくも大野泰正参院議員が事務所などに地検特捜部の家宅捜索が入り、また柿沢未途前法務副大臣が公職選挙法違反で逮捕された。度重なる自民党議員の不祥事、疑惑に法のメスが入れられたことに対し「捜査にかかわることで、政府として発言はできない」と前置きしたうえで「それぞれの政策集団、自民党の政治活動に国民の厳しい目が向けられるのは極めて遺憾。総理も年明け早い時期に、自民党役員と会談して実態の把握、原因の抽出に向けて、再発防止のための組織を立ち上げる意向を持っている」と答えた。