雅楽特別奉納厳かに 村上市の藤基神社で内藤家立藩300周年記念し【村上新聞】
新型コロナウイルスで昨年9月から延期に
村上市の藤基神社(小島盛和宮司)で例大祭の15日、村上藩内藤家立藩300周年を記念して「雅楽特別奉納」が行われた。
村上藩祖・内藤信成を祀る同神社では昨年、内藤家が村上藩主となって300年の節目を迎え、9月に雅楽の奉納演奏を行う予定だった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、奉納演奏の延期を余儀なくされた。
当日は、午前中に神職のみで神事を斎行し、武道、弓道の演舞を奉納。午後6時半から雅楽特別奉納が行われ、参加した約100人が感染対策を講じながら、本格的な雅楽演奏に聞き入っていた。
はじめに、同神社巫女による「浦安の舞」が奉納され、続いて、新潟市の威徳寺を拠点に活動している「新潟楽所」のメンバーが演奏。4人の女子小中学生が極楽に住むという霊鳥に扮して踊る「迦陵頻」と源博雅が作った名曲「長慶子」を奉納演奏した。
市内から訪れた60代の女性は「本格的な雅楽を間近で見たのは初めて。厳かで神秘的な演舞に感激しました」と話し、小島宮司は「念願の雅楽奉納に感無量。関わっていただいた多くの方々に感謝申し上げたい」と話していた。
村上新聞2021年5月23日号