コジマタケヒロのアルビ日記「死守!ゴール前の赤坊主」

阿部航斗選手。ここまで全試合に出場。不動の守護神となっている


アルビレックス新潟が好調だ。
第14節が終わった時点で、勝点33の首位。
J1昇格を目指すチームは、今週末・5月23日(日曜)には3位の京都、来週・30日(日曜)には2位の琉球をホーム・ビッグスワンに迎える。

ここまで全試合に出場。不動の守護神となっているのが、阿部航斗選手。開幕当初は緊張もあったというが、試合を追うごとに落ち着きあるプレーを披露。コーチングの声も徐々に大きさを増し、成長を常に遂げている選手だ。

そんな阿部選手のトレードマークとなっているのが、坊主頭。5月1日の第11節、千葉戦でそれまでの金髪から赤い髪にチェンジした。実は昨季も赤坊主にはなっていた。しかし、その姿をピッチ内で披露することはなかった。

「昨季は試合に出られなかったですから、僕の横断幕やゲートフラッグなどはありませんでした。それが今季、早い段階で僕のゲートフラッグを作ってくれていたサポーターの方を見つけたんです。本当にうれしかった」

阿部選手の守るゴールの後ろ、ビッグスワンにおけるサポーターたちの聖地に現れたのは、阿部選手の名前と人気マンガ「スラムダンク」の主人公・桜木花道を描いたゲートフラッグ。赤坊主。バスケット好き。阿部選手と桜木花道の共通点がおそらく、この応援旗誕生の経緯なのだろう。

「早く髪を赤くして、あの(ゲートフラッグを作ってくれた)サポーターの方(の想い)に応えたいって」

第11節後の練習場で、髪色を変えた理由を聞くと「気分です。でも、本当はもっと早く赤くしたかった」と話した阿部選手。そのときはなぜ早くしたかったのか、など気にもとめなかった。しかし、今回、話を聞いて合点がいった。

優しく、誠実な、実に阿部選手らしい髪色変更の理由だ。

上位陣との2連戦。リーグ屈指の好カードが立て続けにビッグスワンで行われる。そのピッチには、赤信号さながら、「赤は止まれだ」と相手チームに言わんばかりの赤坊主が立ち、ゴールマウスを死守する。前節背負えなかったサポーターの熱い気持ちを力に変えて、最後尾からチームを鼓舞。勝利を引き寄せる熱いプレーを見せてくれるはずだ。

◎アルビライター コジマタケヒロ

練習、ホーム戦を中心に日々取材を続ける、アルビレックス新潟の番記者。また、タウン情報誌の編集長を務めていた際に、新潟県内の全日本酒蔵をひとりで取材。4冊の日本酒本を出した、にいがた日本酒伝道師という一面も。(JSA認定)サケ・エキスパート

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