【地域おこし協力隊】「小学生と大学生が触れ合う交流の場を」定期的にイベントを開催、新潟県長岡市地域おこし協力隊・佐々木茉歩さん

ミライエステップの扉をくぐると、そこには学生と元気に遊ぶ小学生の姿が

新潟県長岡市にあるミライエ長岡のミライエステップでは1月13日、小学生たちが楽しそうに走り回る声が聞こえた。「いのプロ寺子屋」での一場面である。同イベントは、新潟県長岡市内の小学校に通う子どもたちが、同じ市内の大学に通う学生たちと、宿題を進めたり、遊んだりしながら一緒に過ごすイベントである。

企画をしたのは、長岡造形大学大学院造形研究科イノベーション領域の修士課程に通う佐々木茉歩さん(24歳)である。地域おこし協力隊としても活動をしている佐々木さんは、世代を超えた地域コミュニティづくりをテーマに、2022年から活動を始めている。いくつかイベントを行っていくなかで、学生と小学生が交流するような場を作りたかった。

昨2023年の3月に一度、長岡市の地域おこし協力隊の拠点でもある渡里町で開催、その後、場所を移して10月からミライエ長岡で開催している。小学生8人募集のところ、今回は10人が参加し、一緒に活動する学生も6人ほど集まった。この日はたまたま同造形大学の学生ばかりだったが、日にちによっては、長岡大学の学生や長岡技術科学大学の学生も集まるという。

走り回ったり、宿題をしたり、折り紙を折ったりと、時間の過ごし方はさまざまだ

工作も造形大学に通うお姉さんが優しく教えてくれる

イベントを企画した佐々木茉歩さん。若者同士の交流の場づくりが地域おこし協力隊としてのミッションだ

佐々木さんによれば、保護者からは、「コロナ禍で子どもたちが公園で遊ぶことが少なくなってしまったなか、年の近いお兄さんお姉さんとかけまわったりできて、ありがたい」と好評とのことである。

同日参加した児童の一人、長岡市内の川崎東小学校に通う小泉快翔(かいと)さん(8歳)は、参加するのは今回2回目。折り紙などして遊んだという。「楽しいです」と感想を述べた。また、新潟大学附属長岡小学校に通う廣澤璃子さん(8歳)は、「ものづくりが好きだから参加した」という。今回はかくれんぼや折り紙で絵本を作ったりして楽しんだ。一緒にいた阪之上小学校に通う五十嵐夏芽(なつめ)さん(8歳)も、何度も参加している常連である。「楽しかった。また来たい」と、満足そうに答えた。

イベントを「楽しい」とする小泉快翔さん

楽しそうに活動する五十嵐夏芽さん(左)と廣澤璃子さん(右)

同イベントは次回、28日にミライエ長岡のミライエハウスでも行われる。「3月までは月に2回ペースで開催したい」と、佐々木さんは語った。「4月からの開催については未定だが、できる限り続けたい」とした。

年頭から深刻な災害の話や、政治家の不正の話に心落ち着かない日々が続いていたが、無邪気に元気良く遊ぶ子どもたちの姿を見て、どことなく安心感を覚えた、そんな取材となった。

 

(文・撮影 湯本泰隆)

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