トキのつがいを新たに公開。それに併せて2匹の名前も募集(新潟県長岡市)

新しいつがいが保護されている観覧棟「トキみ~て」

新潟県長岡市寺泊にある「トキと自然の学習館」内、観覧棟「トキみ~て」では、トキの新しいつがいが誕生し、2匹の愛称を募集している。新しいつがいは、2017年佐渡市生まれ、わんぱくマイペースのオス7歳、長岡市生まれ、ちょっぴり勝ち気なメス6歳である。

新しく誕生したつがい。個体を識別する際は、足環に注目。白い足環がオス、黒い足環がメスである

同館には、11羽が飼育されており、現在は、今回誕生したつがいも含め、オス4羽、メス1羽の5羽を公開しており、開館時間内なら誰でも自由にトキを見ることができる。

トキは、首のあたりの皮膚が黒く、繁殖期が近づくとこの皮膚が厚くなり粉状になって剥がれ落ちる。 それを水浴びの後こすりつけるため、頭から背中にかけて黒くなる。羽色が黒くなると繁殖可能を示すとともに、抱卵時に、その黒が、外敵など身を守るための保護色になるとも考えられている。

同施設の瀧澤敏勝職長(58歳)によれば、トキのつがいは、3月の上旬からは半ばにかけて産卵し、1か月後くらいにふ化が予想されているとのこと。これから産卵期に向けて、巣作りも始まる。「是非多くの方にご覧いただきたい」とコメントした。

「是非多くの方にご覧いただきたい」と瀧澤敏勝職長

現地にいた解説員(50代女性)によると、「トキも長く見ていると個性がそれぞれあるのがわかる。長く一緒にいるとかわいいが、人に懐かないので、飼育員さんはその辺りの歯がゆいさも感じている様子」と話す。埼玉県からトキを見学しに同施設へ来た女性は、トキの姿を見て「かわいかった」と述べた。

「トキはかわいいが、常に国からの預かりものという気持ちの方が強い。元気に巣立っていったトキたちの様子を(テレビ等で)見ていると、ときどきは戻って来てほしいと思うこともあるが、ここの施設から巣立っていった個体たちがまだ戻ってきた様子がないのが残念だ」と、まるで独り立ちした子どもを想う親のような気持ちである。

巣立っていったトキ達への想いを語る瀧澤職長

2匹の名前は、オス・メスともに3種類の中から1つずつ選んで投票する方式となっており、専用のQRコードから投票することができる。投票期間は2月16日までで、結果は3月頃に市政だよりや市ホームページ等で公表される予定である。

 

(文・撮影 湯本泰隆)

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