【2000年以降4番目の多さ】新潟県内の休廃業・解散企業、2年連続増加で2023年は794件に 東京商工リサーチ調査
2023年1月から12月のあいだに新潟県で休廃業・解散した企業は794件で、前年の741件から53件増加し、2年連続の増加となった。
株式会社東京商工リサーチ新潟支店が1月23日、県内の「休廃業・解散企業」動向調査を発表した。同調査は、同社が保有する企業データベースから、「休廃業・解散」が判明した企業を抽出したもの。「休廃業・解散」は、倒産(法的整理、私的整理)以外で事業活動を停止した企業と定義した。
2023年の794件は、2000年の調査開始以降、2018年の1,030件、2017年の911件、2016年の838件に次いで4番目の多さ。2023年の企業倒産は前年の77件から92件に増加し、こちらも2年連続の増加となっている。
産業別では、飲食業や宿泊業、非営利的団体などを含むサービス業他の210件(前年比2.9%増)、建設業178件(前年同数)、小売業144件(同22.0%増)の順となった。
業歴別の構成比において、最多は30年以上40年未満の19.9%だった。次いで、20年以上30年未満の17.6%、10年以上20年未満の16.3%の順となった。
代表者年齢別(判明分)では、70代が最も多く47.2%だった。次いで、80代以上の22.4%、 60代の20.0%と続き、60代以上が全体の89.6%を占め、代表者の高齢化が進む背景を反映した。
市区郡別で最も多かったのは、新潟市の264件(前年比1件減)、長岡市の93件(同6件減)、上越市の61件(前年比18件増)の順となった。増加数が最も多かった市区郡は三条市および上越市の前年比18件増、減少数では佐渡市の13件減が最大となった。
全国の集計でも、2023年の「休廃業・解散」企業は、4万9,788件(前年比0.3%増)で2年連続で増加した。2000年に調査を開始以降、最多だった2020年(4万9,698件)を上回り、過去最多を更新した。2023年の企業倒産は8,690件(前年比35.1%増)と大幅に増加しており、休廃業・解散と倒産を合算した「退出企業」は5万8,478件(同4.3%増)で、2020年の5万7,471社を超え、最多となった。
コロナ禍で矢継ぎ早に実施された各種支援策で、経営者は事業継続の判断を先送りし、倒産も抑制した。ただ、感染症分類が5類に移行され、支援策も縮小するなかで企業の市場からの退出が加速した格好だ。