【インタビュー】「全国の空き家をゼロに」“訳あり”不動産買取のAlbaLink・河田憲二代表、全国展開とグロース上場目指す<下・上場と全国展開の意義>(再掲載)

直近の記事を再掲載します。

初回掲載:2024年2月23日

前回はこちら→ <上・「タダでも手放したい空き家」を買う会社>

 

目次

<上>
○「タダでも手放したい空き家」を買う会社
○アフィリエイターから不動産業へ──河田代表

<下>
○上場によって得られる「信用」
○グロース上場と全国展開へ

 

上場によって得られる「信用」

──AlbaLinkは昨2023年11月29日、東証のTOKYO PRO Marketへ上場しました。その目的やメリットについて教えてください。

メリットは大きく二つありました。まず一つは信用面。AlbaLinkでは地方の物件の取り扱いが多いのですが、お客様にとって弊社は「ネットで見つけた東京の知らない会社」です。上場という肩書は、安心感に大きく寄与すると思います。副次的に、上場によって公的機関からのリンクが貼られたり、SEOでの優位を取れたというメリットもあります。

また、今後支店を展開する中で、採用面でも同様のアドバンテージを得られると考えています。

 

──二つ目のメリットは?

資金調達の面です。現状は増資していませんが、金融機関からの見え方は変わってきて、確実に使えるカードは増えると考えています。その意味では、一つ目と同じく金融機関からの「信用」と言えるかもしれません。

今後は行政との提携も考えており、その面でも上場(による信用の獲得)は意味がありました。我々はオンラインには強いのですが、不動産関連の場合はオフラインの情報のほうが豊富です。特に、相続のタイミングで自治体へ相談する人は多いと思います。行政と組むことでこれまでとは違う展開ができると思うので、今後注力していきたいと考えています。

 

グロース上場と全国展開へ

会社の今後について語る河田代表

──今後の目標を教えてください。

47都道府県への展開。そして、グロース市場上場を目指します。

現在は関東に6拠点(本社含め)を展開していますが、2024年は大阪、福岡、札幌、高崎と遠隔地にも支店を開設し、以降もそれを足がかりに全国へ展開します。先程の話にも関連しますが、「東京の会社」か「地元にも支店がある会社」かだと、お客様からの見え方も変わってきます。

全国展開には、ほかにも理由があります。現在は賃貸物件への再生が主ですが、事業を始めた当初はコワーキングスペースやシェアスペースなどへ転換することも考えていました。しかし、一番パフォーマンスを出せる転換方法を発想するには、その土地のことを知らなければいけません。例えば新潟の土地であれば、その特色は地元新潟の人が一番よく知っています。東京でいくら考えても、思いつきません。

支店開設はその土地のナレッジを貯め、(賃貸不動産以外の)解決法を探る準備でもあるのです。

 

──目標を見据えた時の課題は?

遠隔支店と従業員数が増え、規模が大きくなると、同じ水準で業務を遂行しづらくなります。価値観や行動指針の共有が難しくなっていくので、どれだけスピード感を持ってこれらを浸透できるかが課題と捉えています。

 

────────

昨2023年夏、新潟市では初の略式代執行が行われたことが話題となった。また、三条市の複合交流拠点「三-Me.(ミー)」など、課題解決へ向けた動きが官民ともに活発化している。だが多くの場合、視点はローカルで、「地元だから課題を解決する」という意味合いが強い。

AlbaLinkの特筆すべき点の一つは「全国の空き家」を無くすという部分だ。今後の規模拡大による経験値の蓄積と共有で、さらに取り組みを加速させていくであろう彼らに注目していきたい。

 

【関連リンク】
AlbaLink webサイト

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