【地域の魅力をアートで発信! 】新潟県長岡市上組小学校の6年生が企画展「せっかく長岡に来たんだすけ 上組に寄ってけばいいこて展」を開催(新潟県長岡市)

展示が行われたアオーレ長岡市民交流ホールB・C

新潟県長岡市豊詰町にある長岡市立上組小学校の6年生74人は1月27日、企画展「せっかく長岡に来たんだすけ 上組に寄ってけばいいこて展」をアオーレ長岡で開催した。

造形教育に取り組んでいる同校では、絵などのアートを通して、上組地域の魅力を人々に伝える展示を6年前から行っている。総合学習時間などを使って上組地域について6年間かけて調べてきた児童たちの発表の場でもある。

一人ひとりが、地域の中で自分たちのお気に入りの場所を描いた風景画の作品解説をしたり、魚釣りや行灯づくりなどのワークショップなどしたりして、自分たちの学んできたものを来場者に伝えようとしていた。

当日の会場づくりから、展示の準備まで、児童たちが中心となって行ってきた。当日は、児童の家族だけではなく、地域の人々や、アーティスト、地元の市議会議員などの多くの姿で賑わった。

子どもたちの力作を熱心に見る来場者

地域に遺されている神社の風景を描いた櫻井陽生さん(11歳)は、灯籠の色塗りに拘ったという。同じ灰色でも、光の当たり具合などによって、部位ごとに色が違う。リアルな灯籠の色味を出すために苦心したという。

当日は輪投げのワークショップも担当していたという櫻井さんは、「将来、何になるかはまだ決めていないけれど、誰かのためになるような人になりたい」と語る。

陽生さんの絵と活動の様子を見に来た祖母・櫻井光子さん(60代)と、母・里美さん(40代)は、「恥ずかしそうだったけど、上手にかけていた」と、陽生さんの成長に喜んでいる様子だった。

また、細貝光路(みつひろ)さん(12歳)は、自身も入園していた思い出深い摂田屋保育園を題材に選んだ。建物の煉瓦一つひとつの色を変えて塗るのに苦心したという。陽生さん、細貝さんいずれも細部までこだわった力作となった。

今回の展示には、<しょうこ>と<みそのすけ>というマスコットキャラクターもいる。キャラクターを考えたのは、土田朋叶(ともか)さん(12)歳である。

キャラクターの考案自体は、40分でできたが、そこからイラストを作って、顔はめのパネルまで制作するのが、時間がかかったという。「パネルのデザインは、やりがいのある楽しい時間だった。中学生になっても、機会があれば活動を続けたい」と語った。

パネルを制作するのに時間がかかったという土田朋叶さん(右)と友人

地域の神社の様子を描いた櫻井陽生さん(左)と母・里美さん(中央)、祖母・光子さん(右)

細貝光路さんは、思い出の保育園を題材にした

来場していた男性(50代)は毎年参加しているという。「毎年、子どもの成長が見れる機会。本当に元気よく発表していた。成長が見れて嬉しい」と感想を述べた。

目黒由美校長(61歳)によれば、「自分の故郷を自慢できる子どもたちになってほしいという気持ちから毎年行っているが、しっかりはっきりと言い伝えられる場として成果をあげている」ことを実感しているという。同校の取り組みは昨年、文科省にも表彰され、より一層の地域との連携と期待が寄せられている。

子どもたちの成長に感無量の目黒由美校長

 

(文・撮影 湯本泰隆)

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓