村上桜ヶ丘高校(新潟県)の生徒が考案した「村上茶スイーツ」の完成発表会を開催
新潟県村上市は24日、村上桜ヶ丘高等学校と市内の製菓店が共同開発した「村上茶スイーツ」の完成発表会を村上市役所で行った。
商業的なお茶の生産地としては最も北に位置する「北限の茶」として知られる村上茶は昨年度、生誕400周年の節目を迎え、村上茶のPR及び消費拡大の一助になるような取り組みを目指し、村上桜ヶ丘高校・村上茶生産者・市内の製菓店・むらかみ「食のみらい」創造協議会が連携して「村上茶スイーツ」の開発を進めていた。
この取り組みは、市内の高校生が村上茶を使った商品を考案し、その中の実現が可能な案について市内の製菓店に協力依頼と試作を依頼し、完成発表会、販売会を経て、可能であれば店舗等での通常販売へ繋げるものとなっている。併せて、高校生が村上の食文化のひとつである村上茶の魅力を発信し、利用促進に携わることで、村上に愛着と誇りを持つきっかけを作り、将来村上で活躍したいと考える機会の創出に繋げる狙いがある。
完成発表会には村上桜ヶ丘高校の生徒、開発に協力した製菓店の「やまとのうさん」「THREE BELL」、村上市茶業組合などが出席し、生徒が完成した村上茶スイーツの内容の発表を行った。
完成した村上茶スイーツは、「村上まるごとクレープ」「村上まるごとだんご」の2種類。
「村上まるごとクレープ」は、生地に村上茶の粉末が練り込まれており、茶葉販売店の富士美園(村上市)の抹茶アイス、南国フルーツ園(村上市)のパッションフルーツのジャム、村上茶と岩船産のコシヒカリを使用したかりんとうが入ったスイーツ。
「村上まるごとだんご」は、白あんと南国フルーツ園のパッションフルーツジャムの団子、村上茶あんの団子、生クリームと山ぶどうジャムの団子の3種類がセットになっており、団子の生地には岩船産こがねもちと村上茶粉末が使用されている。
発表後、新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で試食会が行われた。試食した生徒は、「どれもさっぱりしていてしっかりお茶の味が感じられ、食べやすい。とても美味しくできているので皆さんに食べて欲しい」と話した。
村上市茶業組合の矢部智弘氏は、「生徒の皆さんの柔軟な発想により作られた村上茶スイーツが完成し、非常に嬉しく思う。この取り組みにより多くの方に村上茶を知っていただきたい」と話し、閉会の挨拶とした。
「村上まるごとクレープ」は市内のクレープ販売店の「THREE BELL」で6月26日から6月28日の間、限定価格の650円(税別)で販売され、その後は通常メニューとして730円(税別)で販売を行う。「村上まるごとだんご」は、市内の「十輪寺茶や 越後岩船家」で、3本セットで350円(税別)で限定販売される。「村上まるごとだんご」については販売時期は協議中だという。