新潟県内で新大学や新学部の開設が相次ぐ
教育環境の充実に加え人口流出の受け皿としても期待
新潟県内の高校を卒業した若者のうち毎年1万人ほどが大学などに進学するが、その多くが県外の大学を選択。卒業後もそのまま新潟に帰らず、人口減少の要因になっている。定員割れとなっている県内大学の魅力向上、定員数増加(そもそも県内には数千人の定員しか確保されていない)、優良な県内企業の情報発信などが重要課題となっている。そうしたなか、県内では新たな大学の開校や新学部の新設が相次いでいる。
今年4月、新潟食糧農業大学(食糧産業学部、定員180名/1学年)が胎内市をメインキャンパスに開校したのに続き、学校法人悠久崇徳学園が長岡崇徳大学(看護学部、定員80名/1学年)を今年4月に開校する。産業として農業の魅力を高めるためには、所得向上が必要。そのためには経営マインドが必要といわてれている。そうしたなか、新潟食糧農業大学に期待したい。また看護系大学では上越市に新潟県立看護大学があり、卒業生の県内就職率は71・7%(2018年3月卒業生)になっているが、看護師不足が指摘されるなかで長岡崇徳大学にも注目していきたい。
2021年には、三条市が、三条技能創造大学を北陸自動車道・燕三条インター近くに建設される県央基幹病院隣に開校する予定(三条技能創造大学の隣には、NSGグループの医療系専門学校も開校となる)。新潟県立大学でも来年4月に国際経済学(定員90名/1学年)を新設する。
一方、国は今年春に実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関として「専門職大学」を創設する。そうしたなか、NSGグループでは、専門職大学となる開志専門職大学(事業創造学部、国際観光学部、ICT高度情報学部、アニメ・マンガ学部)を新潟市中央区の旧大和跡地の再開発ビルなど3キャンパス体制で来年4月に開学する見通しだ。