【「好き」を大切に】「名探偵コナン」プロデューサー諏訪道彦さん ミライエ長岡で講演
長岡市にあるミライエ長岡では4日、テレビアニメ「名探偵コナン」「シティーハンター」「魔法騎士レイアース」などの企画・プロデュースを長年担当し、2017(平成29)年5月には、「WE LOVEとよたスペシャルサポーター」にも任命されたアニメプロデューサーの諏訪道彦さんが、講師として登壇した。気アニメのプロデューサーの話ということもあり、会場には100人の参加者が集まった。
講演では、諏訪さんが携わったアニメーション作品やアフレコ現場の写真などを見ながら、アニメプロデューサーという仕事について紹介し、自身のこれまでの人生を振り返りながら、夢を持つことや努力することの大切さを伝えた。
「‟大好き“という気持ちが大切」と述べ、「自分の好きなものを人に伝える武器を持っていた方が良い。いざというときに必ず役に立つ」と、力強く語る諏訪さんの語りに、一同が熱心に耳を傾けていた。
「もともと諏訪さんのファンだった」という長岡市内から参加した60代女性は、「いろんな方が関わっているものをまとめていく仕事をされていて、コミュニケーション能力が高い方なんだなと思った。さらに好感がもてた」と満足そうに語る。また、同じく長岡市内から参加した親子(母・40代、娘・13歳)は、「名探偵コナン」が好きな娘が、たまたまチラシを見て、申し込んだという。母にとって諏訪さんの手がけたアニメといえば、ちょうど「シティハンター」や「金田一少年の事件簿」の時代。なじみのあるアニメの裏話を聞いて「30年越しに謎が解けた」と満足そうに語った。一方、隣にいた娘のほうは、「(現場の様子の)写真などもあって楽しかった。アニメの構成とか、こうしてアニメは作られるんだなあと思った」と語り、「将来、自分もアニメに携わるような仕事がしたい」と夢を膨らませていた。
実は、諏訪さんは、長岡花火を見に来るなど、日常でもプライベートで、長岡市とは何かと縁がある。今回の講演も長岡市の友人・清水亮さんのおかげで実現したという。諏訪さんが教えている大学の学生とほぼ同世代の参加者が多く、話しやすかったし、リアクションがあって嬉しかったという。長岡市の印象について諏訪さんは、「戦災の傷跡をきちんと資料館という形で残したり、良い歴史が残っている」と語り、将来的に長岡市を舞台にしたアニメ制作の可能性について尋ねる記者に対しても、特に否定はしなかった。
講演会には、長岡市長や副市長の姿も見え、ひょっとしたら、近い将来、諏訪さんのプロデュースによる長岡市を舞台にしたアニメが見られるかもしれない。一人の諏訪さんのアニメのファンとして、そんな展開も期待した。素晴らしい講演会だった。
長岡市では今後も定期的に、ミライエ長岡にて講演会を開催していくという。