新潟県の花角英世知事が定例会見で燕市・三条市の飲食店従業員向けに臨時PCR検査所設置を発表
新潟県の花角英世知事は26日に定例会見を開き、燕市と三条市の飲食店従業員向けに臨時PCR検査所を設置することを発表した。
花角知事は、燕市三条市では飲食店での感染拡大事例が多く確認されているとの認識を示し、感染者を早期発見することで拡大を食い止めていきたい考えだ。なお、同2市は経路不明の感染者は少ないことなどから、現時点では特別警報を発令する考えはないという。
検査の対象となるのは、燕市と三条市で営業する飲食店の従業員の事業主及び従業員。検査費用は無料となる。設置期間は28日から6月10日の10時から16時(12時から13時は受付中止)。1日100人程度の検査が可能だ。
また、同市の感染拡大防止策として、高齢者施設などへの検査キットの配布も順次開始する予定であり、感染リスクが高く、実際にクラスターの発生も確認されている保育園・幼稚園などの施設の感染拡大も防止していくという。
一方で県内全体の感染状況は「引き続き高止まりの状況にある」との見方を示し、現在特別警報が発令されている長岡市や、感染が拡大していた十日町市に関しては「長岡市は現在減少傾向にあるが、特別警報は当初の予定通り5月末までは継続するので、引き続き警戒感を持って欲しい」と呼びかける。
なお、28日に新型コロナウイルス対策本部会議が開催され、長岡市の特別警報の継続について検討がされる予定だ。
ワクチンの摂取状況については、現在2回目の摂取を終えた高齢者は約7,000人で、県内の高齢者約72万人の1%弱が摂取を終えた状況にある(1回目の摂取を終えた人は約6万2,000人)。花角知事は「5月10日の週からワクチンの供給が増加し、県内の摂取も本格化し始めたばかり」と今後への期待を語る。
県では大規模摂取会場の設置準備を進めているが、県内のワクチン接種では注射を打つ人員の不足が深刻だ。花角知事は、医療従事者のマッチング制度を活用するほか、歯科医師や救急隊員などの起用についても言及。「歯科医師など具体的にどのように起用するかはまだわからないが、今後拡大していきたい」(花角知事)という。
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