【紙いっぱいに夢を書く】 未来の自分にメッセージ 小国小学校の児童らが巨大書に挑戦!!
2月22日、新潟県長岡市立小国小学校の体育館では、児童らが、それぞれ力を込めて書いた、渾身の文字が紙面いっぱいに広がっていた。
巨大書に挑戦したのは、同校の6年生22人、指導にあたったのは、新潟県内で書家、コマーシャルカリグラファーとして活動している下田書道会の下田彩水講師である。
巨大書きは、同学年が総合的な学習の時間に「これが私の生きる道~過去・今・未来を学び、ジブンと向き合う~」をテーマに、1年間かけて行ったキャリア教育の集大成である。未来への自分へのメッセージとして、一人ひとり字に想いを込めた。
1月23日には、下田講師自身が、書家を志した理由や、夢を目指すことの大切さや苦労、喜びなどを、児童らの前で語り、書道のパフォーマンスも行った。そして、今回は「実技」として、児童らが実際に巨大書に挑戦をする日だった。書く文字の選定、レイアウトなど、全て工夫しながら、自分たちで考えた。
〈自信〉という文字を、力強く書いたのは、同校の大川陽茉里さん(12歳)。今まで自信がなくて、新しいことに挑戦しないことが多かったが、「これからは自信をもって新しいことにも挑戦していきたい」と語る。「将来の夢は、パティシエになること」だいう大川さんは、巨大書きを書いている最中、〈自信〉という字の、〈言〉の字のスペースが足りなくなってしまったが、字を書き終えた後には、大きな紙に自信をもって書けたことに、「すっきりした」という。
児童らが制作している様子や、完成した作品を見ていた下田講師は、「心は字に現れるといわれていますが、紙面いっぱいに大胆に書いてくださった。堂々とした自信、強い思いが込められているのを感じました。ユニークな作品もあり、個性が光っている。皆さんの未来が輝かしいものになるのは間違いないと思いました」と総評した。
今回の授業を企画した6年生クラス担任の木間佳美教諭(42歳)も、「とても素晴らしい経験で、良かったです」と満足そうな様子だった。完成した作品は後日、保護者や学校関係者にも公開されるという。
(文・写真 湯本泰隆)