コジマタケヒロのアルビ日記2024 Vol.5「鬼気迫る」 谷口海斗

先週3月2日の第2節・G大阪戦(A/●0-1)の前日、金曜日に行われた試合前日会見に登壇した選手から、例年とは違う雰囲気を個人的に感じていた。

その選手とは、谷口海斗選手。

僕の感じたそれは、言うなれば、鬼気迫る。

3月5日の練習後、谷口選手と話ができた。

「去年、一試合一試合に全力を掛けてやらないと勝てる試合なんてないと痛感しました。今年は、いいプレーではなく、結果につながるプレーをこれまで以上に意識しています。(シーズンが始まったばかりの」今が一番大事な時期だからこそ、特に意識をしています。チームのトレーニングもそうですし、個人のトレーニングでもとにかくできる準備はすべてやろうと取り組んでいます。去年後半からそうでしたが、今年の自主トレを通じても、自分の体についても分かるようになってきています。だからこそ、まだまだ足りない部分にも気付けるようになりました。そこをいかに上げていくかというのが、今の取り組みにつながっていると思います」

開幕戦となる鳥栖戦では、前半のアディショナルタイムにチームを鼓舞するかのようなスーパーゴールを決め、勢いを呼び込んだ谷口選手。

「まずは試合に出られるように、その上でスタートから出られるようにというところは意識しています。さらに結果、ゴールを決める、ゴールに迫るというところも意識しています。2節を終えてまず一点取れているということはポジティブなことですが、まだまだやらないといけないことがたくさんあるという僕の根底では、ウエイトとしては多いですね。これまで積み上げてきたものを今一度見直して、さらに積み上げていく。結果を出すために新しいことをするのではなく、とにかく積み上げをしています」

同日、松橋力蔵監督はこんなことを話してくれた。

「今年にかける。そういうものは彼(谷口選手)に限らず、(選手みんなに)あると感じています。われわれが目指している場所というのは本当に高いところにあると思いますし、多分不可能だろうと思われている方もいらっしゃると思います。でも、われわれはそれを達成するために、相当な覚悟で臨んでいます。気持ちもそうだし、トレーニングの中でのトライも大事になってきます。だから、鬼気迫るというか、相当な力を要しているのではないかというふうには思います」

3月9日の土曜日には、名古屋をデンカビッグスワンスタジアムに迎え、今年のホーム開幕戦が行われる。

「(新潟は)やっぱり寒いし、雪もあり、自分たちの集中力を高めないといけない環境が続きます。でも、それは相手も同じこと。自分たちはホームだし、サポーターの方がたくさんいらしてくれると思います。とくかく、やっぱり結果。誰にとっても、いい試合とは勝つことだと思うので、そこにつなげられるようなプレーを見せていきたいと思います。過去を振り返っても取り返せない。たくさんある、今しかできないことに焦点を当て、いい準備をして、いいコンディションで試合に臨みたいと思います。今年は夏男返上で最初から(フルスロットルで)いきたいと思います」

具体的な数字の目標は言いたくないタイプ。目標をあえて言うなら、出られたその試合で点を取ることと話してくれた背番号7。彼が新潟の得点にどう絡んでくるのか、週末が楽しみでしかない。

アルビレックス新潟の谷口海斗選手

◎アルビライター コジマタケヒロ
練習、ホーム戦を中心に日々取材を続ける、アルビレックス新潟の番記者。また、タウン情報誌の編集長を務めていた際に、新潟県内の全日本酒蔵をひとりで取材。4冊の日本酒本を出した、にいがた日本酒伝道師という一面も。(JSA認定)サケ・エキスパート。

 

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