コジマタケヒロのアルビ日記「ストライカーの仕事」

鈴木孝司選手

「スアレスだってそうじゃないですか」
先日、リーガ・エスパニョーラで優勝を決める決勝弾をたたき込んだルイス・スアレスを例にあげて話すのは、新潟でスアレスと同じ9番をつける鈴木孝司選手。

「大事なところで得点できるのが9番。僕の思うストライカー像。どこのチームにいても、少ない時間でも、取るときに取る。そうでないといけないんです」

ケガにより戦線を離脱して約一カ月、5月16日の第14節、町田戦で試合に復帰した鈴木選手だが、チームはこの試合に敗れ、今季初の黒星。続くホームでの京都戦でも敗れ、2連敗を喫した。

鈴木選手自身、「自分のベストな形だった」と話す頭でのシュートを筆頭に、京都戦での惜しい形は何本もあった。しかし、得点になることはなかった。そして、試合は終了。ホイッスルが鳴った瞬間、ピッチ上で立ち尽くしていた鈴木選手の脳裏にあったのは「勝たせられなかった」という想い。自分にチャンスがなかったわけじゃない。体の調子的にも悪くない。むしろ、動けていた。だからこそ、ただただ悔しかった。一本でも入っていれば……。

「僕が復帰してから2連敗。すごく責任を感じています。町田、京都も相当点を取りたかったですけど、取れなかったし、チームを勝たせられなかった。そういった意味でも琉球戦ではより一層点を取りたいと思っているし、ホームなので(勝ってサポーターの)みんなとまた喜び合いたい」

5月30日(日曜)、チームは3位の琉球をビッグスワンに迎える。この大事な一戦を前に、話を聞いたのは水曜の公開練習後。アルベルト監督いわく「チームのスタイルに最も適したストライカー」の表情・姿が、いつもに増して頼もしく映った。

◎アルビライター コジマタケヒロ

練習、ホーム戦を中心に日々取材を続ける、アルビレックス新潟の番記者。また、タウン情報誌の編集長を務めていた際に、新潟県内の全日本酒蔵をひとりで取材。4冊の日本酒本を出した、にいがた日本酒伝道師という一面も。(JSA認定)サケ・エキスパート

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