【にい経編集部発】記者コラム&今週の主なニュース 3月3日〜3月9日

記者コラム

国政、県政、市政の役割を理解できていない地元議員とその支持者

もうこのタイトルで言いたいことが分かる人は、居るのではないだろうか。

地方自治法においては、議会は地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を担うのもとして同じく直接選挙で選ばれた首長(執行機関)と相互けん制しあうことにより地方自治の適正な運営を期することとされている。

これが分かっていないと、議会において議論が成立しない。新潟県内30市町村の首長と地方議員の会話が嚙み合っていないという事がしばしば見受けられる。

地方議会で首長(執行機関)と議員(チェック機関)が「なあなあ」になってチェック機能を果たせず政治の腐敗を招くこととなる。地方議員の公約が的を射ていないものも多い。また有権者も地方議員の役割を分かって投票をしている人はどれだけいるだろうか。

問題は山積している。

「地方消費税」・・・都道府県
「消費税」・・・国家
「住民税(各市町村)」・・・市町村
「住民税(都道府県)」・・・都道府県
「所得税」・・・国
「法人事業税・法人住民税」・・・各地方自治体
「特別法人事業税」・・・国
「地方法人税・法人税」・・・国

これらの身近な税金も市町村政、都道府県政、国政。使い道と使用範囲が全く違うのである。

税の使われ方が違うように、「地方自治体と地方議員」、「国家と国会議員」の役割も全く違う。

そこで本題だが、「その議員を選んでいるのは誰か」という事である。自分たちが生きていく社会を見据えて、投票に赴いているのだろうか。話題性に流され、その口から政策を聞いたことも無い候補者に1票を投じるリスクは必ずある。最近では、元国会議員のガーシーがいい例ではないだろうか。

 

「地方議員の中には、国政選挙における地方議員の動きが当落の決め手になることを理解している者もいて、自身が国政選挙の候補者の生殺与奪の権利を有しているかのように、国会議員や候補者を脅す者もいるのも確かである。」

(勝野淳一著作「国会議員と地方国会議員との関係に関する考察~地方議員は集票マシーンか~展転社」を参照)

 

このように立場的には、国会議員の方が花形というイメージだが地方でも有権者一人ひとりが持っている「1票にこそ価値がある」のではないか。

集票的にみても地方選挙から国政選挙へ一本の線で繋がっているのは明らかである。日本のリーダーである岸田内閣総理大臣(日本は直接選挙ではない)や国会議員を批判するのはいいが、その政治家達に1票を投じているのは、選挙権を有する18歳以上の有権者自身であることを意識しなければならない。

昨今の投票率の低下は政治家と有権者、両方の意識が低いことに問題がある。

「現状の政治家が行っている政治に対して諦め」と有権者の「当事者意識」が欠落してしまっているためである。政治や選挙を国民一人ひとりの普段の生活と密着させることが大きな課題である。

最低限の知識を身に付け選挙に臨むことが「国家の品格」を上げることに繋がる。

ただし、歯切れのいい公約を守る政治家がどれだけいるか、という問題がここで生じる。

 

<参考>自民党と公明党の与党の「公約実現度」を特定非営利活動法人Mielkaが省庁HPの資料・統計などオープンなデータを活用して算出。https://japanchoice.jp/policy-achievement/
(但し、バイアスが掛かっている可能性を見落としてはいけない。)

 

国民の一人ひとりが社会に対して当事者意識と問題意識を持って政治に対して臨めば、政治の正常化に向かうのではないかと筆者は思う。

(編集部 伊舞静華)

 

 

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