【キシャメシ】美味すぎて街中華と呼びたくない「剛龍飯店」(新潟市西区)、身体が欲しがるこの味
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新潟市西区の剛龍飯店
正直どうよ。「街中華」って言うほど中華なのか?って話なのだが。なんか「大衆食堂」と「街中華」って線引きが微妙になってませんか。「街中華」と呼ばれている店なのに、けっこうな率でオムライスやら生姜焼き定食があったりする。コップの水にスプーンが浸かっている店とかも。「街中華」って言葉、汎用性あり過ぎじゃないですか、と。
そんなことに目くじらを立てても仕方ないので、今日は文字通り「街」でちゃんとした「中国料理」を、しかもかなりカジュアルな価格で味わえる、超おすすめの1店を紹介したい。
新潟市西区の「剛龍飯店」。新潟の外食業界でこれを超える「強そうな名前の店」があるだろうか。ここがとにかく美味い。
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これを掲げる中国料理は信用しても良い
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これはメニューのほんの一部。献立は写真の数倍の数が用意されている
本日は剛龍飯店の「肉絲会飯(豚肉の細切りあんかけご飯)」(税込950円)をいただく。この店に来たことのある人なら知っていると思うが、人気メニューは「蝦仁湯麵(えびそば)」。一瞬これがよぎったが「キシャメシっていつもラーメンだよな」という声もある中、今日は飯もの行っとこう。あと春巻(税込540円)も追加。これで1,500円を超えないのはうれしい。マイルールでは昼飯に投じる金額が1,500円を超えると「豪遊」と呼び、調子に乗ったことを反省しなければならなくなる。
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春巻はこれくらいしっかり揚がっていないと。噛んでぐにゃっとなったらがっかりする。剛龍飯店のはもう、ぱりっぱり
もう一度メニューに目を落とす。表紙をめくると「医食同源」と大書したページ。そう、これなのだ、街中華にない思想は。化学調味料ドバドバなんだもの、街中華(これはこれで美味いから仕方ないけど)。本来、中国料理は医食同源、食が身体をつくるという考え。逆に言えば「身体が欲しがる」料理が真の美味しさ。さらにめくると、とにかく献立の数がすごい。「街中華」など軽々に呼べない、まさに「本格中国料理」である。
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全部で1,500円に収まったが、完全に豪遊レベルの満足度
などと考えていると先に春巻が着皿。あーこれ絶対美味いやつだ。本来の春巻きって、こんな風に少し焦げているくらいしっかり揚がっているんよね。外側はもうぱりっぱり。口にほおばって噛みちぎると、中から熱々の餡が。この快感、3本分も楽しめるかと思ったら幸せしかない。
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美味い中華は、素材の内側から熱い。火の通し方が素晴らしい!
続いてセットのスープを従えて出てきた「肉絲会飯」。はい、腹ペコの国にも春が訪れました。いや美味い、スプーンが止まらない。素材や調味料も確かなものを使っているのに違いない、舌先がびりびりするようなしょっぱさがなく、濃厚ながらも自然な味わい。細切り豚肉、タケノコ、青梗菜、椎茸・・・素材への火の通し方が完璧。内側から熱い。ロケーション的には決して新潟の中心街ではなく、ハコ自体も小ぶりだが、このレベルの高さよ。
「え、今俺飲んでた?」というくらい、あっという間に完食。
やっぱり貴重な1店だな、剛龍飯店。
【剛龍飯店】
新潟市西区坂井東1丁目4-1
営業時間 11時~15時、18時~22時30分(土日は22時まで)
定休日 おおむね水曜日
<グーグルマップより>
【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。
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