【キシャメシ】 地元民おすすめのローカルフード「へぎそば」を食べる
今日は、越後長岡小嶋屋で「へぎそば」を食べに来た。殿町にある本店は、創業50年の老舗である。店舗も2018年に改装したばかり。ちなみに、新潟県内に小嶋屋と冠した蕎麦店は、「小嶋屋総本店」「越後十日町小嶋屋」「越後長岡小嶋屋」と3つあるが、同系譜ながら、それぞれ独立した別の店舗である。駐車場も広く、綺麗な店内だ。
へぎそばの「へぎ」とは、木でできた器のこと。「剥ぐ=はぐ=へぐ」のなまりからきているそうで、木を剥いだ板でできた容器のことをいう。に盛られた蕎麦のことをいう。この器に盛られたそばのことを「へぎ蕎麦」という。新潟県十日町市周辺で発祥した蕎麦で、つなぎに布海苔という海藻を使っている。器に一口ずつ美しく盛られたそばは、“手振り・手びれ”と呼ばれ、織物をするときの糸を撚り紡いだ〈かせぐり〉などからきた手ぐりの動作を表している。もともと織物の緯糸を張るために布海苔が使われ、身近にあるこの布海苔を使って蕎麦がつくれないかと考えたのがきっかけだったといわれている。
同店の人気メニューが「天へぎ」。これは、へぎに海老や季節の野菜などの天ぷらを添えたもので、非常に格調高い。辛子をつけたり、胡麻をふりかけたりして、味の変化も楽しめた。もともと魚沼地方はわさびがとれる場所ではなく、代わりにからしで食べる風習があることに因むらしい。斬新だけれども、これはこれで有りである。のどごしも抜群。麺に練り込まれた海藻の風味がほんのりしている。天ぷらもサクサクと軽い食感で全く油っぽくないので、食べやすい。
「これは、美味い!」
新潟市発祥のソウルフード「タレかつ丼」も食べられるのは、同店ならでは。美味しい地酒と一緒に楽しむこともできる。さすがに仕事合間の休憩時間では楽しめないけれども、地元ならではの食文化を楽しみたいという方にはお勧めのお店だ。
(編集部 Y)
越後長岡小嶋屋本店
新潟県長岡市殿町2-2-9
0258-34-7202
Webサイト
https://www.nagaokakojimaya.com/index.html