新潟県議会で一般質問、カーボンニュートラルに関する県の取り組み状況や、佐渡航路・佐渡航空に関する質問
新潟県議会12月定例会で、県政に対する一般質問が行われており、7日には6人が質問に立った。
このうち自由民主党の桜庭節子県議は、カーボンニュートラルに関して質問。県の設置したカーボンゼロ実現戦略プロジェクトチームの取り組みの進捗に関して質問したほか、エネルギーの地産地消を進めるための、地域の小規模電力会社の立ち上げに関しての県の対応について質問した。
花角英世知事は「プロジェクトチームでは、2030年度の新たな県の削減目標や、これを実現するための部門ごとの施策について、年内を目標に中間取りまとめを行う。また、水素の利活用など中長期的な技術開発なども考慮し、年度内に2050年までの戦略を策定したい」と答えた。
また小規模電力会社の立ち上げに関しては「多様な地域資源を活用した再生エネルギー地産地消の推進は、脱炭素社会実現に有用。小規模電力会社の立ち上げは、地域への利益還元も期待できることから県内各地で検討が進んでいると聞いている。県としては、引き続き事業計画の策定や事業可能性の調査への支援、また創業時の資金支援などを行っていく」という。
無所属の佐藤久雄県議は、佐渡汽船株式会社(新潟県佐渡市)の債務超過や第三者割当出資の調整の現状などについて知事に所見を尋ねた。
花角知事は「長引く新型コロナの影響により債務超過が拡大し、依然として厳しい経営状況が続いているものの、概ね計画の範囲内で推移しているという認識。第三者出資の調整状況に関しては、佐渡汽船からは『現在、出資候補者が出資を検討中』だと聞いている。劣後ローンはあくまで借入金であることから、債務超過を解消していく上では、第三者出資などのなんらかの対応が必要」と話した。
また、佐藤久雄県議は、トキエアに関わる佐渡空港の課題についても質問。花角知事は「県としても可能な限りの早期就航を目指していきたいと考えている。また、佐渡ー東京地区の航路の開設は、県民の利便性向上に資することから、県としてこれまで同様最大限協力していく」とした。
また佐渡空港滑走路の2,000メートル化については「大都市圏の空港へ乗り入れが可能になるなど、さらなる交流人口の拡大や地域の活性化につながるものと期待している。2,000メートル化に向けた地権者からの同意取得については、これまでも佐渡市が主体となって取り組んでいるところであり、県としても同市と十分調整しながら進めていきたい」(花角知事)と話した。