デンカ株式会社が作物の活性化効果を付与する「レコルト™」の本格販売を開始、人口増による農産物需給のひっ迫などに対する解決手段の一つとして期待
デンカ株式会社(東京都中央区)は、バイオスティミュラント「レコルト™」を10月からJA全農グループを通じて全国へ販売する。腐植酸液状複合肥料として、独自製法の活性フルボ酸により作物の活性化効果を付与し、収量増に貢献していく。
バイオスティミュラントとは、「植物やその周辺環境が本来持つ自然な力を活用することにより、植物の健全さ、ストレスへの耐性、収量と品質などに良好な影響を与える様々な物質や微生物」と定義されている。同社は50年以上にわたりバイオスティミュラントの1つである腐植酸を使用した肥料「アヅミン®」を販売している。
同社は2019年2月にバイオスティミュラント市場への本格参入を決定以降、アヅミン®で蓄積した技術的知見を基盤に新製品開発を推進してきた。今般上市する「レコルト™」は、独自の製造プロセスを駆使することで開発が可能となったユニークな製品で、社内外の様々な条件下での実証実験を通じて良好な効果が得られたことから、全国への展開を決定した。「レコルト™」とはフランス語で「収穫」を意味する言葉で、農家の実り多き収穫に役立ってほしいという思いを込めている。
世界におけるバイオスティミュラントの市場規模は2022年には約33億USドルへと拡大し、その成長率は年率10.4%になると予測されている(*3)。人口増による農産物需給のひっ迫、地球と気候変動の影響による農産物被害の深刻化に対する解決手段の一つとして大きな期待が寄せられており、欧州では普及に向けた標準化、規格化等の法整備が進められている。
同社が海外で展開するバイオスティミュラント「PRULA®」(*4)も、南米・中国・北米・欧州で行っている栽培試験において良好な結果が得られてきたことから、順次各地域への本格的な販売展開を開始する。