映画「われ弱ければ 矢嶋楫子伝」が新潟市中央区と新潟県三条市で上映
映画「われ弱ければ 矢嶋楫子伝」が、新潟県で上映されることが決定した。7月2日、万代市民会館多目的ホール(新潟市中央区)で上映時間は、開演は10時30分、13時30分。7月3日、三条市体育文化会館マルチホール(新潟県三条市)の2か所で公開を予定している。
天保に生まれ、明治・大正時代に生きた女性解放運動の先駆者、矢嶋楫子。三浦綾子著「われ弱ければ 矢嶋楫子伝」を原作に、女性の地位向上に尽くした矢嶋楫子の生涯を映画化すべく、「今こそ」とメガホンをとるのは、日本最高齢、90歳の女性映画監督、山田火砂子である。
常盤貴子演じる主人公、楫子は女子学院やキリスト教矯風会を作り、一夫一婦制、婦人参政権、禁酒、廃娼運動、アメリカでの軍縮会議に参加など数多くの功績を残す。著者、三浦綾子が、「もっと早くに、矢嶋楫子を知っていたならば、私の人生が大きく変わっていた」という言葉も残している。これまでに、知的障害児教育の母、石井筆子を描いた、常盤貴子主演「筆子・その愛ー天使のピアノ」や、日本初の女性医師、荻野吟子の生涯を描いた、若村麻由美主演「一粒の麦 荻野吟子の生涯」など、明治大正期にかけて活躍した女性達を映画化してきた山田監督。
明治・大正という、女性が一人の人間として尊重されることのなかった時代に、女子教育に力を注ぎ、女性解放運動に捧げた矢嶋楫子の生涯を、現代を生きる女性達へのメッセージを込めて作り上げた本作。2022年2月より全国で上映開始された。
あらすじは、1833年、洗濯のたらいも男⼥で分けるなど、男尊⼥卑の社会の中、現在の熊本県に⽮嶋楫⼦は⽣まれた。25歳の時に結婚をした武⼠の夫は酒乱で、抱いている⼥の⾚ん坊に向けて⼩⼑を投げるなど、家族への度重なる乱暴に⾝の危険を感じた楫⼦は、末の⼦を連れて家出し、離縁状を叩きつける。離縁後、上京して⼩学校の教員になった楫⼦は、ミセス・ツルー(Maria T. Pitcher True[11840から1896])というアメリカ⼈の女性宣教師から、⼥学校の校⻑先⽣の仕事をすすめられ、現在もある⼥⼦学院の院⻑となるという内容。
⼀夫⼀婦制、婦⼈参政権、禁酒、廃娼運動など、多くの活動に関わり、90歳のときにはアメリカで世界平和を強く訴えた。天保時代に生まれ、明治⼤正という、⼥性が⼀⼈の⼈間として尊重されることのなかった時代に、⼥⼦教育に⼒を注ぎ、⼥性解放運動に⽣涯を捧げた⽮嶋楫⼦の⽣涯を描く。
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(文・児玉賢太)