米山工業株式会社(新潟県三条市)が開発したアイスクリームメーカー「ice capsule」が1日でクラウドファンディング目標金額を達成
金属加工業の米山工業株式会社(新潟県三条市)が開発したアイスクリームメーカー「ice capsule(アイスカプセル)」が、2月12日からクラウドファンディングサービスの「Makuake」で先行応援購入を開始し、わずか1日で目標金額の50万円を達成した。
「アイスカプセル」は電源不要かつ10分という短時間でアイスクリームを作ることができるのが特徴で、プロも認める滑らかなアイスをアウトドアで作ることに特化した新しいスタイルのアイスクリームメーカー。一部の部品は、同社の高性能3Dプリンターで製造し、2年の歳月をかけて開発した。
価格(「Makuake」先行応援購入での価格)はカプセル本体が9,196円(税込)で、本体を包むスリーブは革製が3,850円(税込)、デニムが2,750円(税込)。
同製品はアイスを作るために、氷に大量の塩をまぶすと発生する「凝固点降下」という現象を活用している。凝固点降下が起こると、氷は周囲の熱を奪いながらどんどん溶け出し急速冷却が始まり、電源や冷凍庫がなくてもアイスクリームを固めることができる。同社は氷・塩・アイスクリームの素の比率を変えて何度も実験を繰り返し、アイスの凝固に必要なマイナス18℃を達成。横に倒して攪拌することで、氷と塩で冷やされたアルミカップの全面にアイスクリームの素が触れ、カップの壁に沿ってアイスを固めていくことに成功した。
外容器は二重構造のステンレス真空断熱外容器で、保温性が非常に高く、当日セットした氷を山頂までキープすることができる。また、ステンレスの中でも耐食性に優れ、海水などに触れても錆びにくいものを使用。サイズは、バーナーとクッカーが一体になった高速湯沸かし器や、大きめのランチジャーなどに近いもので、容量は900ml。アイスクリームを攪拌するハンドルは手触りのやさしい木製で、アウトドアシーンにマッチするナチュラルカラーとして、性別や年齢を問わず使うことができる。また、アイスの素を入れる内容器は熱伝導率の高いアルミニウム製の容器であり、容量は市販のミニカップアイスとほぼ同じ100ml。
ジョイントパーツ(ハンドルと内容器を連結する部品ハンドルを回すと内容器が回転し、アイスの素を攪拌する)は使用の際、特殊構造により中のアルミ容器だけが回転するため外容器が外れない構造であり、材質は丈夫さと適度な「しなり」を兼ね備えたナイロン素材の3Dプリント造形品となっている。
米山工業では「アイスカプセル」を利用したアイデアレシピも紹介しており、基本となるバニラアイスクリームのほか、ラムレーズンや抹茶味なども公開している。