【動物愛護センターから】災害時に困らない!飼い主さんの備え(その3)獣医師・遠山潤

ペットを連れて逃げるために必要な準備

災害時、自宅が危険な状況になったり壊れて住めなくなったら、ペットを連れて避難することになります。今回は、ペットを連れて避難するために必要な準備についてお話しします。

  • キャリーやケージに慣らしておく

いざという時、ペットがキャリーに入ってくれなければ一緒に逃げることができません。キャリーや避難時に使うつもりで買ったケージは普段から部屋に置き、ペットにとって安心できる場所にしておくことが重要です。避難先でも、ペットが安心できるケージがあれば、ペットが落ち着いて過ごせますし、ペットにとっても飼い主にとってもストレスなく暮らすことができます。

  • 家族以外の人や動物に慣らしておく

避難所にせよ、どこかの家にお世話になるにせよ、ペットは家族以外の人や動物と一緒に暮らすことになります。大きなストレスを感じて鳴き続けたり、脱走しようとして暴れたり、他の人に攻撃的では集団生活は送れません。

日頃から様々な人や動物と接する機会を設け、怖がらないようしておけば、避難先でも落ち着いて暮らすことができるのです。飼い主同士でお互いにペットのお世話がお願いできれば、避難所でも外出しやすくなります。

  • 日頃からの健康管理

避難生活では、人も動物も集団生活になります。ですので、日頃からの健康管理をしておく必要があります。具体的にはノミ・ダニの予防、混合ワクチンの接種、犬には狂犬病予防接種を行い、体を清潔に保つようにしましょう。

  • 迷子札やマイクロチップを着けておく

災害時のいつもと違う様子に、動物もパニックになり脱走してしまうことも多いです。もしもに備えて、ペットには常に迷子札やマイクロチップを着けておきましょう。

  • 自分のペットに合わせた持ち出し品の準備

避難先にペット用の備品はないものと思って、必要なものは自分で準備する必要があります。これについては、次回のお話とさせていただきます。

 

【関連サイト】

備えよう!ペットの災害対策(新潟県動物愛護センター)

ペットの災害対策(環境省)

 

遠山潤

1963年生まれ、新潟市出身。帯広畜産大学卒業。獣医師。現在、新潟県職員として新潟県動物愛護センターに勤務。2004年に起きた7.13水害、新潟県中越大震災以降、県職員の獣医師としてペットの災害対策に取り組み、環境省の各種ペット防災関連事業ではアドバイザーを務めている。

(編集 湯本泰隆)

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