【市町村長リレーコラム】第14回 新潟県胎内市 井畑明彦市長「希望の持てる次世代に向けて」
新潟県内30市町村の首長に、地域での取り組みや課題や首長としての想いなどをコラムとして寄稿いただき、次に寄稿いただく首長を指名いただきつないでいく「市町村長リレーコラム」。第14回は、新潟県見附市の稲田亮市長からバトンをつないでいただいた、新潟県胎内市の井畑明彦市長のコラムをお届けします。
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はじめに
胎内市は、2005年9月に旧中条町と旧黒川村が合併して誕生しました。当市は、小さな市域ながら山・川・海を含む豊かな自然に恵まれており、先人たちが築き上げてきた歴史や文化も大切にして今日まで継承してきました。
基幹産業は農業ですが、新潟中条中核工業団地を造成し、県北の工業都市としての基盤を確立しているほか、豊かな自然環境を活かしたスキー場、リゾートホテルなどの施設を整え、積極的な観光振興も図ってきています。
昨今、全国的な少子高齢化と人口減少、そして世界的に喫緊の課題となっている気候変動などの諸課題がクローズアップされている中で、とりわけ深刻さを増している地球温暖化について、その抑止に向けた取組を世界中の国や地域で行っていくことが求められています。
そのような時代背景の中、当市では民間事業者の方々と情報共有しながら、再生可能エネルギーとして大きな期待が寄せられている洋上風力発電の推進に、力を注いでまいりました。
再生可能エネルギーの推進
かねてより切望してきた洋上風力発電事業がいよいよ現実の事業化に向け、昨年に事業者が選定されたことにより、運転開始までに至る道筋が本格的に見えてまいりました。
地球にやさしい再生可能エネルギーの推進は、気候変動という大きな環境課題の解消に向けた取組みであり、小さな地域ながら、市民ぐるみで大切にすべき大きな価値を発信しつつ、地域経済や雇用の確保にも資する取組みを本格化していきたいと思っております。
この地で生まれ育つ人々、この地で暮らす人々が環境という事を大切に考え、地域ぐるみで環境保全のための取組みが積極的に進められる契機となり、それがシビックプライドの醸成にもつながっていくと確信しています。
結びに
他にも当市には様々な地域資源がありますので、今後も積極的に活用しながら社会情勢や喫緊の課題に適宜対処することは無論のこと、諸施策を通じて未来への種をまき、100年先をも見据えた持続可能なまちを実現してまいりたいと考えています。
【市町村長プロフィール】
胎内市長 井畑明彦(いばた あきひこ)。1961年2月18日生まれ、新潟県胎内市(旧中条町)出身。新潟県立中条高校を1979年3月に卒業後、中央大学法学部を1983年3月に卒業。大学卒業後、旧中条町役場・胎内市役所に職員として勤務し、健康福祉課長、市民生活課長、総合政策課長など要職を歴任。2017年7月に胎内市役所を退職し、同年10月に胎内市長に就任。2021年10月には2期目の市長に再選された。趣味は散歩、読書、小旅行など。
【これまでの市町村長リレーコラム】