【ブランディングコラム #5】自分を知ることが原点。『MBTI』による自己認知方法(後編)|関本大輔(株式会社アドハウスパブリック)

前回はこちら→ 前編「自分の性格や価値観を知る診断『MBTI』とは」

 

研修の中で見つける“本来の自分”

最近は世界各国の著名人なども、自身の『MBTI』診断結果を公開して話題になっていますよね。でも実は、診断テストで分かった自分のタイプについて検証を重ねることで、本当の自分を見つけることができるんです。

『MBTI』の結果には、性格だけではなく「こうあらねば」と思っていることや、自分の役割なんかも出てくる。そのため、研修で他の人と意見を交わしたり思考を巡らせることで、自分の本当の人間性ってこっちだなというのを理解していきます。初めの診断結果から変わっていくことが前提になってるんです。

私は6年ほど前に『MBTI』の研修を受けたときは「ESTP」というタイプでした。でも先日研修を受けたところ、判断の仕方が「思考的」か「感情的」か、という部分が変わり「ESFP」に。

6年前「ESTPですね」と言われたときは、わかる気はするけど何となくピンとこない、ハマらないと思っていました。でも今回、研修を経てたどり着いたタイプには、グッとハマってる感じがする。こういうのを“ベストフィットタイプ”というらしいのですが、まさにそんなふうに本来の自分の人間性が分かった、という感じでした。

とくに仕事においては、「こうありたい」と思ってることが誰にでもあると思います。私も経営者としてずっとやってきて、何かをスパッと決めなきゃいけない、判断しなきゃいけないことが多くありました。だけど今はそのステージも少し変わって、周りにやってくれる人たちがいるから、逆にその人たちを大事にしようという感情の方が強くあります。

診断結果には「こうありたい」と思っている普段の行動や思考がペルソナとして表れますが、研修を通して本来の自分について理解を深めていく中で「もともとの自分ってこっちかも」と、ペルソナが剥がれたんだと思います。

この『MBTI』をビジネスの場で活用するためには、自己発見をしていくトレーニングが必要だと思います。ビジネスでも活用したい、本来の自分に近づきたいと思う方は、ぜひ研修で理論まで学んでみてはいかがでしょうか。

※『MBTI』は人の心の衝動を扱う心理学ということもあり、講師になるための研修ランクがとてもしっかりしていますし、資格もなかなか取れないほど難しいと言われています。

 

他者を知るには、まずは自分を理解すること

自分を知り、無意識の部分が減る。そうすると自己制御ができるようになるし、自分らしい振る舞い方が強化されて個性が際立ち、影響力が出てきます。自分の輝きを認識することで、そこがさらに強化されるんです。これはブランディングも一緒ですが、己を知ることこそが原点だと思います。

この自分を知るという行為は、人を知ることにつながります。どういうことかというと、自分で自分を認識すると、その分、人との違いがわかるようになる。自分との違いを認めてあげられるようになる。だから、人を知ることが先じゃなくて、まず自分自身を知ることを大切にしてほしいんです。

“人を知る”というヒューマンスキルは、全世界の人が持つべきものだと思います。自分を知り、人との違いを認識すること。これが働くというテーマの中でもとくに重要なポイントであり、まずはじめに取り組むべきことではないでしょうか。

今回はここまでとなります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

関本 大輔(せきもと だいすけ)
株式会社アドハウスパブリック代表取締役。新潟デザイン専門学校を卒業後、東京の出版社でデザイナーとして勤務。その後、父が設立した会社を継ぐため帰郷し、2013年に代表取締役として就任。
お客さまの本質的な課題解決につながるインナーブランディングと卓越したデザインで、さまざまな企業や事業のブランディングに携わる。過去1,000件以上の実績で、地域・業界を問わず評価されている。
米国ギャラップ社認定ストレングスコーチのほか、越後雪室屋ブランドディレクター・理事、新潟県6次産業化プランナー、新潟市異業種交流研究会協同組合理事長を務める。

 

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